ドキュメントに直接文字列や画像などを入力してスタイルや書式を適用することで、固定の内容をカスタムドキュメントに追加できます。ドキュメントエディタを開いているときにのみ有効になる編集リボンを使って、ドキュメント内の固定の内容に対する機能が利用できます。モデルから動的な内容の形でできるだけ多くの内容を追加してドキュメントが完成すれば良いのですが、ドキュメントに貼り付けたり入力したりするテキストの形でモデル内の項目から派生性ができない内容も必要になる状況が多くあります。例えば、利害関係者のワークショップのメモから要求を作成したプロセスを説明したり、運用概念文書の紹介文を提供したりできます。
次の画像は、ドキュメントエディタを開くと利用できる編集リボンの内容の一部です。編集リボンからは、選択した文字列に対する書式設定(装飾)などさまざまな機能が利用できます。ドキュメントエディタを開くと、自動的にこのリボンが表示されます。
次の画像は、ドキュメントに入力した、固定の内容の例を示しています。
表の追加と形式の調整
一般的なドキュメントエディタと同じように、行や列を追加したり、境界線のスタイルやセルの間隔を変更したりと、内容に合わせて書式を指定できる表を挿入できます。これらの表は、ドキュメントのバージョンや対象者などを記載するような目的でドキュメントの最初に追加するような使い方が多いですが、ドキュメントの本文でも使用できます。次の画像は、表を扱うためのメニューを示しています。
改行・ヘッダ・フッタなどの挿入
カスタムドキュメントで固定の内容を扱うための機能は多岐にわたります。改ページや改行の追加・ヘッダやフッタ・脚注・段落やテキストの書式設定など、一般的なドキュメントエディタで作業する機能のほとんどは、Enterprise Architectのエディタでも利用できます。また、「水平方向のルーラー」「垂直方向のルーラー」も表示されます。
画像やオブジェクトの挿入
カスタムドキュメントの画像は、モデルブラウザ内の画像要素から追加することもできますが、組織やプロジェクトのロゴや他のツールの画像など、モデルに保持する必要のない画像はローカルやネットワークドライブのファイルから画像を追加できます。
なお、画像のファイルをダイアグラム内に追加できます。
変更点の把握
Enterprise Architectのドキュメント編集機能を使用すると、他の設計者との共同作業ができます。カスタムドキュメントを扱う際に役立つ機能の1つに、変更の追跡機能があります。この機能を有効にすると、自分や他の人がドキュメントを扱う際に変更を追跡できます。なお、この機能は、ドキュメント内の固定の内容にのみ適用されます。動的な内容の変更の把握については、ベースライン機能やバージョン管理機能を利用します。次の画像は、変更の追跡が有効になっていて、一部のテキストが変更されている状況を示しています。
動的に追加した要素に関する変更の把握は、ベースライン機能や差分比較・マージ機能を利用します。