レビュー要素は、特定のイベントに関連するすべての要素のディスカッションを扱う際に便利な要素です。通常は、プロジェクト管理者あるいはレビューの主催者が、特定のプロジェクトのフェーズや段階やあるいは別の観点において、1つないしは複数の要素に関して議論するためにレビュー要素を作成します。レビューをする人はそのレビューに「参加」し、レビューとディスカッションサブウィンドウを通して議論に加わることができます。ただし、複数のレビューに同時に参加できません。
よくある利用方法は、レビューの管理者がレビュービューから新しくレビュー要素を作成することで、レビューを定義します。レビュー要素は、子ダイアグラムを持ちます。レビューの管理者は対象の要素をレビュー要素の子ダイアグラムに配置します。別のダイアグラムに配置されている要素をレビュー対象とする場合には、そのダイアグラムにリンクするナビゲーションセルを配置します。レビューの参加者がレビュー対象の要素を選択すると、その要素に関するレビューの内容を参照し、また必要に応じて議論を記入できます。最終的に、レビューに対して指定された「承認者」が内容を承認し、終了となります。
レビュー要素は、その全体をまとめるための情報源として活用します。
レビューのコメントは、レビューの区画を表示することで、ダイアグラム内に表示できます。
このレビュー要素を利用するレビューセッションでの議論の他、レビューとディスカッションサブウィンドウを利用した意見のやりとりも可能です。詳細は「要素のディスカッション」のページをご覧ください。
レビューの開始
多くの場合は、レビューを管理する人がレビュービューでレビュー要素を作成することで、レビューを定義します。
レビュー要素は子ダイアグラムを持ちます。レビューの管理者がレビュー用のダイアグラムを追加し、そのダイアグラムにレビュー対象の要素やダイアグラムを追加していきます。ダイアグラムを対象とする場合には、そのダイアグラムを示すナビゲーションセル要素を配置します。
レビューに参加する人は、ダイアグラム上の要素を選択し、レビューとディスカッションサブウィンドウのレビュータブを使用して、要素に対してディスカッショントピックや回答を作成します。レビュー中の要素については、最終的には個々の要素に割り当てられた1人または複数の指定された「承認者」がレビュータブを通して承認できます。
プロジェクトマネージャーは、レビュー中の要素が特定の状態に達したとき、「レビューの参加」のヘルプトピックで説明されているように、別の状態になるまでレビューに対して要素をロックするように設定できます。
レビュー要素は、その後の作業で焦点を絞った議論を続けるための情報源としても機能します。なお、Enterprise Architectを起動し利用するたびに、レビューとディスカッションサブウィンドウのレビュータブを最初に表示されるようにしたい場合は、メニューボタンをクリックして「このタブを既定のタブに設定」を選択することで、レビュータブを既定の表示タブにできます。
レビュー要素の利用
レビュー要素はさまざまな状況で利用できます。以下はレビュー要素が持つ情報です。
これらの情報のうちのいくつかはタグ付き値として定義され、プロパティ画面の「全般」グループにある「レビュー」タブで参照・編集できます。
レビュー要素は通常の要素と同じですので、その他の情報については付属ドキュメントやノート欄・ノート要素などを活用して情報を保持・共有します。レビュー要素やそのプロパティは他の要素と同様に検索対象となり、またドキュメントの生成対象になります。レビュー要素は子ダイアグラムを持ちますので、レビューの計画・管理やレビューの調整・レビュー対象要素の把握などに活用できます。
レビューに関連する問題点・変更点などは、要素として定義しレビュー要素と結びつけたりレビュー要素の子ダイアグラムに配置したりできます。そのためのレビュー図と、レビュー図で利用できるツールボックスを提供しています。
レビュー要素はEnterprise Architectで作成・管理します。Enterprise ArchitectでもWebEAでもレビューに参加し、コメントを追加できます。
参照: