派生設計 (変更の把握と追跡が可能なモデル)

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派生設計

いくつかの機能を組み合わせて利用することで、既に作成したモデルの内容を変更する際の変更点(差分)の把握と追跡を実現できます。既存のモデルに対する派生開発や、現状(As-Is)モデルを元に理想(To-Be)モデルを作成する場合など、(広い意味での)異なる内容のモデルの作成を支援します。現在のモデルの内容を変更後の基礎のモデルとし、その内容を変更できます。

 

ここで紹介する機能を派生設計機能と呼びます。バージョン16.1までは、変更の把握と追跡が可能なモデル と呼んでいました。

 

 

背景

モデルは、現実の世界に存在する内容を抽象化して表現したものです。現実の世界において、時間の経過とともに内容が変わるのと同様に、現実の世界に対応するモデルの内容も時間の経過とともに変わる場合があります。以下の内容は、こうした場合のいくつかの例になります。

 

 

こうした状況では、モデルに対して時間的な概念を持つ必要があります。このような場合に、この章で説明する機能が役に立ちます。なお、時間の経過だけに限らず、異なるバージョンの定義と管理や将来の状況を複数表現する場合にも利用できます。

 

 

概要

この派生設計の機能は、パッケージ構成(パッケージとダイアグラムのみ)をコピーして派生設計の基礎とし、必要に応じて派生元の内容を更新・変更・削除していきます。その際には、「派生設計で要素を編集する」機能を利用するか、ツールボックスなどから新しい要素を作成します。また、この作業の中で、バージョン間の追跡を可能にする情報も自動的に作成されます。

 

この機能は、バージョン管理機能やベースライン機能とは関係のない、独立した機能です。ただし、これらの機能と組み合わせて利用できます。

 

ヒント

  • 特に、As-IsモデルとTo-Beの作成と比較の用途で便利です。
  • 既存のモデルに変更を加えずに参照しながら派生モデルを作成する場合に便利です。
  • 既存のモデルと派生モデルの間のトレーサビリティも確認できます。
  • 要素間のトレーサビリティの把握に、専用の図を作成すると視覚的に把握できます。

 

 

利用例

 

 

参照: