要素の分類子

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要素の分類子

UMLモデルの要素の種類として、クラスのインスタンスがあります。例えば、オブジェクトやアクター・シーケンス図のオブジェクトなどです。これらのオブジェクトは実行時のあるシナリオにおける、実際の存在(データなど)を表しています。

例えば、山田太郎という名前の人がいる場合には、UMLでは「山田太郎 : 人」と表現されます。

 

モデルの開発がラフスケッチから詳細なレベルまで進むにつれて、多くのオブジェクトから、その骨子となるクラスが導き出せます。

つまり、初期の分析段階では、「山田太郎」と「鈴木次郎」を作成し、その後、「人」という共通のクラスを定義し、その二人はそのクラスをインスタンス化したものであると考えます。

 

Enterprise Architectでは、テンプレートやクラス(分類子)とオブジェクトを関連付けることができます。これにより、オブジェクトの実行時の機能や要求・関連した状態を把握できます。

 

 

例えば、年齢・名前・住所および性別といった属性を人クラスに設定し、GetAge(年齢取得)やGetName(名前取得)などの機能を追加したとします。その後、すでにあるオブジェクトを人クラスと関連付けたときに、そのオブジェクトは人クラスの振る舞いと状態を持つことになります。

 

クラスなどの分類子をモデルブラウザからダイアグラム内にドロップする場合には、分類子そのものとして「そのまま配置」するか、あるいはその要素のインスタンスとして配置するかを選択できます。

 

上の例では、クラスと、そのクラスのインスタンスの例です。右側が分類子を持つインスタンスです。

 

無名のインスタンスの場合には、: <分類子名> と表示されます(分類子名の前にコロンが表示されます)。インスタンスの名前がある場合には、 <インスタンス名> : <分類子名> と表示されます。

 

注意:

  • オブジェクトとは、実行時における分類子のインスタンスです。そのため、オブジェクトは分類子で定義された操作や属性を利用できます。
  • 同様に、シーケンス図に分類子のインスタンスをライフラインとして配置した場合にはそのライフラインへのメッセージについてドロップダウンリストから分類子が持つ操作を選択できます。メッセージのプロパティダイアログでは、関連する分類子が持つ操作をメッセージとして選択できます。

 

 

参照: