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Enterprise Architectの各プロジェクトで定義されるリファレンス情報のいくつかについては、共有リポジトリと呼ばれる仕組みを利用することで、複数のプロジェクト間で共有できます。
例えば、ユーザーやグループの定義・用語集・データ型などが共有可能です。共有リポジトリを利用すれば、複数のプロジェクトを利用して分散して作業を行っている場合でも、基本情報を共有できます。新規にプロジェクトを作成する場合には、自動的に共有の定義の内容を参照し利用する形になります。
共有リポジトリの機能は、DBMSリポジトリを利用している場合のみ利用できます。1つのDBMSに格納されているすべてのプロジェクト間で、情報を共有できます。
通常、新規にDBMSにリポジトリを作成する場合には、そのリポジトリは独立した存在になります。この状態で1つの設定操作を実行することにより、情報を共有することができるようになります。この設定を行うと、既存のDBMSリポジトリのプロジェクトもこの共有リポジトリに接続できるようになります。既存のDBMSリポジトリを接続した場合には、リファレンス情報はマージされます。マージが完了すれば、同じ情報を共有しながら利用できます。
共有されている内容が変更されると、他のプロジェクトからもその変更内容を利用することができるようになります。
利用手順:
リボン |
プロジェクト > ツール > 転送 > 共有リポジトリ |
共有リポジトリの設定
共有リポジトリのダイアログは、リファレンス情報を共有するために必要となるSQLのスクリプトを生成するためのダイアログです。生成される内容は、現在のDBMSリポジトリと、設定内容により変わります。
SQLのスクリプトを生成するための手順は次の通りです。
# |
説明 |
1 |
設定のためのスクリプトファイルを出力するディレクトリを指定します。 |
2 |
共有リポジトリとして利用するDBMSの名前を入力します。 |
3 |
テーブルの一覧では、共有するテーブルを指定します。 |
4 |
生成ボタンを押し、生成を実行します。 |
5 |
スクリプトの表示ボタンを押すと、生成した内容が確認できます。 (エディタで内容が表示されます。) |
6 |
サードパーティ製ツールなどを利用して、生成したスクリプトをDBMSで実行します。 |
共有するリポジトリ内のテーブルの指定
Enterprise Architectに関するテーブルは、全部で約30個あります。この画面では、そのテーブルを論理的なグループ分けを行い、共有する内容を簡単に指定できるようにしています。グループに含まれる実際のテーブルの個数は、グループによって変わります。
すべての内容を共有対象にすることもできます
項目 |
説明 |
Security Users and Groups |
セキュリティ機能のユーザーとグループの情報です。 |
Security Permissions |
セキュリティ機能のユーザーとグループについての、割り当てられているアクセス権の情報です。プロジェクトごとに適用するアクセス権を変えることができるように、異なるグループとして定義されています。 |
People |
メンバーに関する情報です。 |
Glossary |
用語集の定義内容です。 |
Types |
プロパティの選択肢など、さまざまな初期値・選択肢の情報です。 |
Complexity Factors |
ユースケース測定に利用するTCF/ECFの定義です。 |
Scripts |
スクリプトして定義されている内容です。 (参考:ソースコードエディタ) |
Data Types |
ソースコードやデータベースの型です。 |
動作内容
この画面で生成したSQLのスクリプトは、共有する情報を持つマスターのデータベースへの参照の定義が含まれています。
例として、現在のリポジトリを EA1 として、共有マスター EAMAIN の T_GLOSSARY テーブルを対象にした場合を考えます。
この場合には、生成されるスクリプトは以下のような内容となります。
Microsoft SQL Server と Oracle はシノニムに対応していますので、別のデータベースのテーブルを参照できます。MySQLはシノニムには対応していませんので、同じ処理をビューで実現します。
共有の解除
上記の動作内容で説明したように、元のテーブルの名前を変更し、別テーブルへの参照を作成しています。この参照を削除し、"_BAK"が追加されたテーブルの名前を戻すことで、共有を解除できます。
注意: |
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