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EA独自形式のXMLは、モデルの内容を標準のXMIではなく、Enterprise Architectのみが利用できる形式で出力したファイルです。この形式は、Enterprise Architectのプロジェクト間でのやりとりなど、他のツールと関係しないモデルのやりとりのために追加されました。XMI 1.1/2.1と比較すると、この形式の内容はEnterprise Architect固有のものであり、互換性の想定はありません。結果として、モデルの入出力の速度がXMIと比較すると高速になります。
XMLファイルの読み込み時には、対象となるパッケージがある場合にはまず削除してから、XMIの内容を読み込みます。EA独自形式の読み込みの場合には、内容は削除せずそのまま上書きします。結果として、読み込み時の動作がXMIファイルに比べると早くなります。
パッケージをEA独自形式で出力する場合には、対象のパッケージがXMLファイル内のルート(最上位)パッケージとして出力されます。パッケージの配下(子パッケージ・要素・ダイアグラムなど)の情報は、ルート項目の子としてXMLに出力されます。読み込み時には、以下のようなチェックを行います。
対象の項目がモデル内に存在しない場合には、新規項目として作成します。
すでにモデル内に存在する場合には、その内容をXMLの情報で更新します。
すでにモデル内に一部の内容が存在する場合の動作について
ここでは、EA独自形式のXMLファイルに含まれる要素が、すでに読み込み先のモデルに存在する場合の動作を考えます。次のような2つのプロジェクトを例にします。
パッケージ 'Order' は2つのプロジェクトの両方に存在します。 'Project X' では、パッケージ 'Order' は、別のパッケージ 'Abstract Class Model' の子パッケージになっています。, 一方で、 'Project Y' では最上位のパッケージとなっています。
ここで、パッケージ 'Abstract Class Model' を 'Project X' からEA独自形式で出力すると、以下のようになります。
このファイルを 'Project Y' に読み込むと、以下のようなチェックを行います。
このような場合には、次のような「既存の項目の読み込み」ダイアログが表示されます。このダイアログは、最上位のパッケージはモデルに存在しないが、配下の項目がすでに存在する場合に表示されます。一覧には、すでに存在する要素の種類と名前が表示されます。
項目 |
説明 |
一覧の項目をダブルクリック |
対象の項目の、モデルブラウザ内の位置にカーソルを移動します。 |
既存の項目をXMLの内容で置換 |
この選択をすると、次の動作となります。
上記の例では、以下のような結果となります。 |
既存の項目は維持し、新規要素としてXMLの内容を読み込み |
この選択をすると、次の動作となります。
上記の例では、以下のような結果となります。
上の図にあるように、パッケージ 'Order' が2つ 'ProjectY' 内に存在する結果になります。元々存在したパッケージ 'Order' はそのまま残り、同内容で別GUIDのパッケージ 'Order' が新たに生成されます。 |
キャンセル |
読み込みをキャンセルします。既存のモデルには変更はありません。 |
モデルの異なる位置に存在する場合の読み込みの動作について
次に、以下のような構成を考えます。
この例では、パッケージ 'Abstract Class Model' および 'Order' は、両方のプロジェクトに存在します。ただし、 'Project X' ではパッケージ 'Order' は、パッケージ 'Abstract Class Model' のこパッケージであるのに対し、 'Project Y' では同階層に配置されています。
ここで、パッケージ 'Abstract Class Model' を 'Project X' からEA独自形式で出力すると、以下のようになります。(前の例と同じ)
このファイルを 'Project Y' に読み込むと、以下のようなチェックを行います。
このような例では、XMLファイルの内容が正しいものとして、親子関係を更新します。つまり、パッケージ 'Order' は自動的にパッケージ 'Abstract Class Model' の子パッケージとなるように処理されます。「既存の項目の読み込み」ダイアログは表示されません。
注意: |
参考: