よくある質問(FAQ):プロジェクトおよびプロジェクトファイル

  1. 「データベースの形式を認識できません」(Unrecognized database format)のエラーが出てファイルが開けない
  2. プロジェクトファイルのサイズを小さくしたい
  3. プロジェクトファイルの保存形式は?
  4. 異なるエディション(プロフェッショナル版,コーポレート版, ...)で作成したプロジェクトに、互換性はありますか?
  5. 異なるバージョンで作成したプロジェクトに、互換性はありますか?
  6. シーケンス図をインポートすると要素やメッセージが消える
  7. 複製機能を利用しようとすると「この操作は、現バージョンに変換されていないレプリケート可能なデータベースには実行できません」のエラーが発生する
  8. QEAファイルをネットワークドライブに配置して共有すると、「SQL API Update FAILED with error: database is locked」「database is locked」のエラーが表示される
  9. 拡張子ldb, qea-journalのファイルは何ですか?
「データベースの形式を認識できません」(Unrecognized database format)のエラーが出てファイルが開けない
バージョン15.2までのEnterprise Architectであれば、「ホーム」リボン内の「設定」パネルにある「オプション」ボタンを押し、メニューから「ユーザー」を選択すると表示される「ユーザーのオプション」にある「JET4.0を利用」のチェックボックスを有効にした状態で、EAを再起動して該当のファイルを開いてください。
バージョン16.0以降のEnterprise Architectでこのエラーが表示される場合には、該当のファイルをQEA形式に変換してください。
あるいは、ファイルが破損している場合も、このエラーが表示される場合があります。上記のオプションの設定でも解消しない場合には、「EAPX/EAPファイルの修復」を試してください。
プロジェクトファイルのサイズを小さくしたい
Enterprise Architectのプロジェクトファイルは、次項「プロジェクトファイルの保存形式は?」に記載の通り、データベースのファイルです。Enterprise Architectの基本的な定義などを格納していますので、設計情報が何もない状態でもある程度のファイルサイズになり、ゼロにはなりません。
EAPXファイルおよびQEA/QEAXファイルは、それぞれのデータベースの仕様として、要素などを削除してもファイルサイズは減少しません。そのため、使っているうちにファイルサイズが大きくなります。これに対応するためにプロジェクトの圧縮機能があります。「プロジェクト」リボン内の「ツール」パネルにある「管理」ボタンを押し、「QEA/QEAXファイルの管理」あるいは「EAP/EAPXファイルの管理」内にある圧縮機能を実行すると、ファイルサイズを小さくできます。
(64ビット版のEnterprise Architectでは、EAPXファイルの圧縮機能は利用できません。「EAP/EAPX圧縮アドイン」で対応できます。)
プロジェクトファイルの保存形式は?
  • EAPXファイルはMicrosoft Access 2003までで主に利用される、Microsoft JETデータベースエンジンの形式(mdb形式)です。
  • FEAP/FDBファイルはFirebird形式です。
  • QEA/QEAX/XEAファイルはSQLite 3形式です。
  • EADBファイルはMicrosoft Accessの2007以降で主に利用される、accdb形式です。
異なるエディション(プロフェッショナル版,コーポレート版, ...)で作成したプロジェクトに、互換性はありますか?
データの形式としては互換性があります。例えば、コーポレート版で作成したプロジェクトを、プロフェッショナル版やユニファイド版で開くこともできる場合があります。
ただし、以下のような場合には、開くことができないか、あるいは正常に使用できません。エディションに依存する機能・要素(特定のエディションでのみ利用できる機能・要素)を利用する場合には、そのプロジェクトを利用するすべての利用者が、対象の機能や要素を利用できるエディションを利用することを強くお勧めします。
  • 監査の機能やセキュリティ(アクセス権)の機能のように、特定のエディション以上で使用できる機能が有効になっている場合
  • SysMLやWin32画面設計のように、特定のエディションでのみ使用可能な記法(表現)や要素を使用している場合
異なるバージョンで作成したプロジェクトに、互換性はありますか?
Enterprise Architectの各バージョンにおいて、プロジェクトの基本的な構造(内部構造)は変わっていません。そのため、異なるバージョンで作成したプロジェクトを「プロジェクトファイルを開く」などの機能で選択することは可能です。しかし、以下の点に注意が必要です。
  • Enterprise Architectの新しいバージョンで追加された機能を使用した場合には、Enterprise Architectの古いバージョンでその機能に関する部分が正しく表示されない・正しく動作しない可能性があります。
  • Enterprise Architectの新しいバージョンで表示した場合、表示機能の改善・変更・機能強化・バグ修正などにより、表示される形式や状況はEnterprise Architectの古いバージョンとは異なる場合があります。
  • 一度新しいバージョンのEnterprise Architectで開いたプロジェクトには、新しいバージョンで追加された情報(例えば追加のオプション設定)が保存される場合があります。また、バージョンによっては内部の保存情報・形式が変更される場合があります。その結果、古いバージョンでダイアグラムを開いたり機能を実行したりすると不正終了など意図しない結果となる可能性があります。
    この新しいバージョンでの情報の追加・変更は自動的・暗黙的に実行され、元に戻すことはできません。新しいバージョンで開いたプロジェクトを古いバージョンのEnterprise Architectで使用することには動作保証はありません。
  • 上記の理由により、Enterprise Architectの複数のバージョン・ビルドを混在しての使用はできません。この混在環境での利用と、混在環境で利用したプロジェクトを利用した状況については、動作保証はありません。
  • QEAファイルなど、プロジェクトの形式によっては対応したバージョンより古いバージョンでは使用できません。
新しいバージョンのEnterprise Architectで作成したプロジェクトや新しいバージョンで開いたプロジェクトを、古いバージョンで使用することは動作保証の対象外でありサポートの対象外です。ご注意下さい。
特定のバージョンで使用できることが保証できるプロジェクトにするためには、そのバージョンおよびそれ以前のバージョンのEnterprise Architectのみを利用することが必要です。例えば、バージョン14.0で利用できることを保証したい場合には、バージョン14.0およびそれ以前のバージョンのEnterprise Architectのみを利用することが必要です。バージョン14.1以降のEnterprise Architectでそのプロジェクトを一度でも開くと、上記記載のように内部処理が行われる可能性がありますので、保証はなくなります。
なお、「ホーム」リボン内の「設定」パネルにある「オプション」ボタンを押し、メニューから「プロジェクト」を選択すると表示されるプロジェクトのオプションから「バージョン制限」「ビルド制限」の設定を行うことで、指定したバージョン・ビルドよりも前のEnterprise Architectで開くことを防ぐことができます。
シーケンス図をインポートすると要素やメッセージが消える
基本的には、XMIでエクスポートするときに、そのダイアグラムで使用されているすべての要素も配下に含んでいるような形でエクスポートすることが必要です。シーケンス図に、異なるパッケージに存在する要素を配置してエクスポートした場合には、そこで配置されている要素の情報が含まれていないため、インポート時に情報が不足し、結果として要素やメッセージが消えるように見えます。
XMIでエクスポートするときに、その対象のパッケージにシーケンス図で使用されているすべての要素が含まれているような範囲で出力してください。ヘルプの「シーケンス図とバージョン管理」のページもご覧下さい。
QEAファイルをネットワークドライブに配置して共有すると、「SQL API Update FAILED with error: database is locked」「database is locked」のエラーが表示される
QEAファイルは複数名での共有使用には最適化されていません。ファイルの拡張子をQEAXに変更することで共有使用を考慮した動作になります。(ファイルの拡張子で、内部の動作が変わります。)
拡張子ldb, qea-journalのファイルは何ですか?
拡張子EAPXのプロジェクトファイルを開いている場合には拡張子ldbの隠しファイルが、拡張子QEAのプロジェクトファイルを開いている場合には拡張子journalの隠しファイルが、プロジェクトファイルと同じ位置に作成されます。これらのファイルは、それぞれのプロジェクトファイルの形式に対応するデータベースエンジンが作成する一時ファイルです。(上記「プロジェクトファイルの保存形式は?」もご覧ください。)
これらのファイルは、プロジェクトを閉じると自動的に削除されます。Enterprise Architectが不正終了した場合など、プロジェクトを閉じても残っている場合には削除してください。DropxboxやOneDriveなどのストレージサービスを利用している場合、可能であればこれらのファイルは同期の対象外にすることをおすすめします。(一時的なファイルなので、同期・保存することに意味がありません。)